スノーフレークが美しく群生する外国人教師官舎跡で宮澤・レーン事件を学びました。
4月13日、雪が解けた後に美しく咲いた可愛い花スノーフレークの群生を見ながら、この場所でくりひろげられた歴史に思いをはせました。
ここは日米開戦を目前にした中で、外国人教師らと学生たちが国籍、身分を超えてそれぞれの国の文化学問を学びあい、友情を育んだ『心の会』が開かれていた場所でした。『心の会』では政治的なことは決して話されることはありませんでしたが、特高に狙われ、「宮澤・レーン事件」が起こった場所でもありました。
北大でアイヌの文化を研究するため家族で来道したフォスコ・マライーニ。長女のダーチャ・マライーニもこの官舎で宮澤弘幸たちと幸せな時間を過ごしました。
昨年、そのダ―チャマライーニが83年ぶりにここを訪れ、「ここのにおいを覚えています。官舎跡に何の案内板もなく、記憶が消されたようです。」と語りました。集まった私たちもダ―チャの言葉のとおり未来の平和のために『心の会』「宮澤・レーン事件」が記憶として残されるよう、官舎跡地にモニュメントを設置することが重要であることを確認しました。



スノーフレークを観賞した後、北大総合博物館に立ち寄り、「心の会」の写真を配した「宮澤・レーン事件」のパネルの前で再度事件を振り返りました。
次に学術交流会館に移動し、最初に愛知県豊田市で撮られたDVD「東海の肖像」を上映。内容はマライーニ一家が1943年に名古屋の収容所に収監され、死と隣り合わせの生活を余儀なくされたのち、豊田市の廣済寺に移り、地元の人たちの温かい気持ちに触れて終戦を迎えるまでの記録です。
次いで、東京、名古屋とダ―チャと行動を共にした当会の一條代表幹事が写真を映しながら訪日の報告をしました。
一條代表幹事はダ―チャが素晴らしい女性であることにまず驚かされたと報告。自分の想いを何の原稿もなくわかりやすく語り、いろんな質問にも的確に答えるダ―チャの姿に多くの皆さんが感銘を受けたと話しました。また、ダーチャは白いお握りが大好きな事や子供時代のエピソードを披露し、最後に過去の記憶を残すことの大切さを強調し、参加者からも賛同の声がありました。





ダーチャ
